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診療科のご案内【緩和ケア内科】

■はじめに

南風病院の緩和ケア内科は2013年5月に発足いたしました。それまでは当院で緩和ケアが行われていなかったわけではなく、各診療科で専門的治療やケアが行われるなかで、緩和というアプローチもそれぞれの主治医とそのスタッフによってなされていました。この形は今後も当然続ける必要があります。
しかし、20世紀の後半ごろから、医療に生命現象だけ見るのでなく、生活・人生の質の重視ももとめる声が大きくなりました。現代医療にがんや、認知症、加齢に伴う機能低下などを代表とする、越えられない大きな壁があることが明らかになってきたからです。そのことによって生じる苦痛や戸惑い、苦悩に対処するために全国的に緩和ケア内科が増設されるようになってきたのです。がんの診断と治療を扱うことの多い南風病院でも、診療の過程で全人的な苦悩を味わう患者は多いのです。緩和ケアはこのような背景から生まれました。

■診療体制

緩和ケア内科発足後は、専従医師1人 兼任医師1人、病棟師長を筆頭とする看護師たち(緩和ケア認定看護師1人を含む)、その他緩和ケアチーム構成員としての多職種が共同して次の3つの分野で活動を展開しています。

1:緩和ケアチーム

院内のコンサルテーションに対応するためのチームです。身体症状担当医師と精神症状担当医師、認定看護師、薬剤師、栄養士、リハビリテーション従事者、医療ソーシャルワーカー、医事担当者で構成され、依頼元の相談にのったり、直接患者・家族ケアを行っています。
また、各部署には、緩和ケアチームとの連絡を調整する緩和ケアリンクナースが存在して交流を密にしています。緩和ケアチームご案内のページ

2:緩和ケア外来

毎週月・金曜日に完全予約制での診療ですが、当院は対象患者が多いため、当院治療病棟/緩和ケア病棟から外来医療に移行した患者のみを対象としております。 専従の医師、兼任の医師、緩和ケア認定看護師が共同して従事しています。緩和ケア外来ページ

3:緩和ケア病棟

各治療病棟の主治医あるいは緩和ケアチームからの紹介患者を、スタッフが入棟審査したうえで、お引き受けしています。
病床数は、男性4人部屋(4床)、女性4人部屋(4床)、個室(6床)の計14床です。
専従の医師、兼任の医師が患者を毎日診察/面接し、緩和ケア認定看護師をはじめとする看護師他メディカルスタッフと相談のうえ、誠意あるケアを提供することにしています。具体的には、症状コントロールを行い、本人/家族の気持ちを伺い、病床生活をサポートしています。さまざまに多発する問題にも、精神科医師、栄養士、薬剤師、理学療法士、医療福祉士が、毎週そろって回診することで、患者の日常生活の質の向上に努めています。尚、がん疾患患者を対象としている本病棟では、生きる意味を問うという本質的な問題への関わりも求められます。患者・家族に御希望があれば、枕元で宗教家と直接面会する方法もとっております。緩和ケア病棟ページ

■診療方針

先進国の特徴としてどの国でも少子化・高齢化が社会問題となっていますが、医学と医療の発達の賜物としての現代医療は、生老病死に対して、そのありようを大きく修飾し、いかに生きるか、いかに老いるか、ひいてはいかに死ぬかといういわば新たな命題を私たちに提示するようになりました。
本来、老いることはもちろん、病むことも死ぬことも、生物としてのひとの必然で、太古から変わらないはずですが、延命もある程度可能となる技術の発達は私たちの気持ちを複雑にします。
2013年の統計ではこの年も日本の男女合わせての平均寿命は世界のトップでしたが、1981年以来、日本人の死因で最も多いものは癌です。日本人の3人に1人は癌でなくなります。
従って、高度急性期病院としての機能を果たす南風病院では、各領域の専門医が、癌の早期発見、診断、治療に力を注いでいます。緩和ケアはそのような生命にかかわる疾患がもたらす不安や苦悩、苦痛を和らげ、その人がその人らしく過ごせるように環境を整える作業を担います。このように緩和ケアでは人の生活全般にわたることに関心を払うため、医師という単独の専門職ではその仕事を全うできません。多職種の協働が求められるゆえんです。実際に、病棟では先述の多職種のみでなく、これまでかかわった医師や研修医、病棟看護師などもしばしば患者を訪れ、これまでの「闘病の絆」を確かめ合います。
また、公益法人として社会性の高い機能を果たすことを世間に約束している医療機関である南風病院は、優れた治療技術を効率的に発揮するだけでなく、痛みや苦悩をやむを得ないものとみなさず、その緩和に努め、また、これまで治療医学の対極にあった老いや死も生物として当たり前の現象とみなすことができるように本人及び家族の緩和に努めています。

■ドクターリスト

長濵 吉幸 部長
長濵 吉幸

Yoshiyuki Nagahama

■専門分野:緩和ケア
所属学会 日本緩和医療学会
認定医・専門医 日本医師会認定産業医

■入院患者の疾患別構成比率(2016年)*対象期間2016年1月〜12月

診療実績(2016年度)
人数=111

■更新日

2017年5月22日


南風病院画像診断センター政記念消化器病研究所病院広報誌「南風便り」