南風病院70周年記念市民公開講座を開催しました。

2024年9月14日、センテラス天文館センテラスホールに於きまして、南風病院創立70周年記念事業のひとつとして、「市民公開講座」を開催いたしました。200名を超える多くの皆様にご来場いただきまして、誠にありがとうございました。

講  師 京都 音羽山 清水寺 森 清範 貫主
特別講演 「心に観音さまの灯を」

 今や京都のみならず日本の年末の風物詩として人々に愛される「今年の漢字」は、一年を振り返りその年の世相を表す漢字一文字を大きな和紙に一気に書き上げます。テレビ画面に大きく映し出される日本で一番有名な後姿です、と気さくに笑ってお話になる方こそ、この度の「市民公開講座」の特別講演の講師としてお招きした古都・京都名刹の高僧、音羽山清水寺の森清範(もりせいはん)貫主です。
 森貫主のお話は、清水寺の参拝者や観光客の方々との心温まるエピソードのご披露に始まり、人々の琴線に触れる柔らかくユーモラスな説法で会場の空気を一気に包み込みました。お話の後半には、「ともに生き、ともに老い、ともに病み、そしてともに亡くなる」という仏教の教えを通して、一人一人の人間を大切にするという考えによる、平等な人格を互いに認め合い人と人が相互に尊重し合う精神の素晴らしさを、熱気を帯びた語り口で力強く説かれました。今回の特別公演は1時間という限られた時間でしたが、すべての参加者にとってとても得難く素晴らしい経験となりました。
 また、講演後の参加者アンケートでは、「いのちの尊さを改めて心に刻みました」や「感謝のこころを持つことの大切さを学び取りました」など、多くの感想が寄せられました。

講演「膝の痛み悩んでいませんか?~再生医療から人工関節治療について~」 講師 南風病院 整形外科 部長 恒吉康弘

次の講演では、整形外科部長の恒吉康弘医師が膝関節痛の治療に関するお話をしました。膝関節痛の原因と症状、診断方法、さまざまな治療法(内視鏡治療、手術、再生医療など)について詳しく説明しました。手術支援ロボットによる手術の実績、両側同時置換術の症例の紹介なども行いました。

講演「大腸がんのはなし」 講師 南風病院 副院長兼消化器内科主任部長 島岡俊治

 最後の講演では、消化器内科主任部長の島岡俊治医師が大腸がんの診断、治療法、予防法についてお話をしました。大腸がんのステージとはどのような状態か、またそのステージに応じた治療法について、検査や手術の画像や動画など用いて説明しました。大腸がんの早期発見のために定期的な内視鏡検査を受ける必要があること、大腸がん予防のために、食生活の改善、運動習慣の確立、禁煙などの生活習慣改善に努めることが重要であることを伝えました。


南風病院は、人と人とのふれあいを大切にし、地域社会に貢献できるよう、これからもこのような講座やイベントを企画して参ります。

公益社団法人鹿児島共済会 南風病院