消化器内科 桑野 徹 医師の論文が消化器内視鏡分野の英文誌「Endoscopy (E-Videos)」に掲載されました

当院消化器内科 桑野 徹 医師の論文が消化器内視鏡分野で権威のある英文誌「Endoscopy (E-Videos)」に掲載されました。

 Over the scope clip (OTS-clip)は全層縫合器であり、従来の止血処置具と比較し、強固な把持力を有するため内視鏡的欠損閉鎖における臨床的有用性の報告が増えている。また、Roux-en-Y再建後といった術後再建腸管におけるダブルバルーン内視鏡は手技的に難易度が高くなり、十二指腸断端瘻を認める場合は腹腔内出血や、腹腔内膿瘍の併発から治療が難治化また手術加療を要する場合がある。
 今回我々はRoux-en-Y再建後の十二指腸断端瘻に対してダブルバルーン内視鏡を用いてOTS-clip閉鎖を行い有効であった症例を報告した。
 内視鏡的閉鎖が可能であったことから手術回避となり、OTS-clipおよび、ダブルバルーン内視鏡の安全性、有用性を示す事が出来た。

著者: 桑野 徹、島岡 俊治、楠元 大岳、木下 英幸、﨑山 勉、山本 真也、堀川 悠(南風病院 消化器内科)

[Endoscopy (E-Videos)]
オープンアクセス

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11584285/

当院の医師から世界的な臨床論文が発表された事は、これまでの当院の内視鏡治療が認められたことと、医師の発想力、ひたむきな努力の賜物であり、大変誇らしいことです。引き続き質の高い内視鏡治療と若い力の育成に努めて参ります。

副院長兼消化器内科主任部長 島岡俊治

公益社団法人鹿児島共済会 南風病院