PET/CT がん検診
PET/CT検査についてのご紹介
PET/CT検査のしくみ
がん細胞は、ブドウ糖を正常な細胞よりも3倍~8倍取り込んでエネルギーとして消費します。
ブドウ糖によく似たFDGとよばれる製剤を体内に注入し全身に行き渡らせます。
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FDGが、がん細胞に集まり、集まったFDGから放出される放射線をPET装置で撮像します。
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特に集まりが多いところは、がんの存在が疑われます。
【食道がん・骨転移・肝転移】
PET/CTがん検診とは…
- 検査の際に痛みを伴うことがありません
- PET/CT検査の優れている点は1回の検査で全身を検査できるところです。
従来のがん発見の検査方法はそれぞれの器官を別々に検査するものでした。
PET/CT検査は一度で広い範囲の検査ができます。そのためがんの遠隔転移や再発の有無にも役立ちます。 - 良性・悪性の判定に役立ちます
- PET検査はがんの機能的特徴(がん細胞がFDGを取り込む性質)を利用してがんを発見します。
がんの悪性度の高いもの(がん細胞の発育が早いもの)はエネルギーをたくさん消費するので、FDGが強く集まり、病変が良性か悪性かの判定に役立ちます。 - 1回の検査で全身を検査できます
- 検査は薬剤を静脈注射してから、薬剤が全身に分布するまで約1時間ほど安静にし、後は検査の間(30分程度)PET/CT装置のベッドに寝ているだけで不快感や苦痛はほとんどありません。
- 従来の検診に比べ高い発見率が報告されています
- 従来の健康診断のがん発見率は0.1%~0.3%ですが、PET検査を含んだがん検診の発見率は0.8%~2.3%で、およそ10倍~20倍と高くなっています。
(1) PET単独 | (2) PET+CT+超音波検査+腫瘍マーカー等 |
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0.8%~1.8% | 1.3%~2.3%程度 |
MRIや上部消化管内視鏡検査を入れた検診では、より高い発見率が報告されています。 |
PET/CT検査の限界について
PET/CT検査だけでは100%がんを発見することはできません。
PET/CT検査で見えにくいがん
正常の状態でも薬(FDG)が集積する部位やその部位の 近くに存在するために区別ができないがん |
胃がん・腎臓がん・膀胱がん・前立腺がん・肝細胞がん等 肺がんや頭頚部がんの一部など |
悪性度が低く、ブドウ糖を取り込まないがん | |
薄く広がりかたまりを作らないがん | |
1cm未満、特に数ミリの小さいがん |
がんの診断において単一の画像診断検診では全体像をつかみきれません。
PET/CT検査は多くのがんの診断において有用な検査ですが、限界があります。南風病院ではPET/CT検査の限界を補うために、PET/CTによる検査だけでなく、MRIや超音波検査、内視鏡検査、腫瘍マーカーなどを組み合わせて総合的な検診のコースをご用意しています。
同じ上腹部を中心とした画像でもこのように各検査によって見え方が違います。
検査後のフォロー
もしも検診によって精査が必要な場合、治療の必要性があると診断された場合は、南風病院で精密検査・確定診断・治療が可能です。また、南風病院には無い診療科の病気や検診者のお住まいの都合などの希望に応じて、適切な医療機関のご紹介もいたします。
南風病院画像診断センターでは、日本核医学学会専門医・日本医学放射線学会専門医の医師が複数で診断にあたり、その結果を担当医が説明いたします。
公益社団法人鹿児島共済会 南風病院