脳神経内科

脳や神経・筋肉に症状が現れる病気を診断し、治療につなげる

脳神経内科は、脳血管障害・髄膜炎・脳症・てんかんなどの急性の脳疾患、認知症・パーキンソン病・脊髄小脳変性症などの慢性の脳疾患、手足のしびれや筋力低下をきたす脊髄や末梢神経・筋肉の病気など、神経系全般の疾患に対応する診療科です。

神経疾患の診断には、頭の先から足先まで、ていねいに診察する神経学的診察が最も大切です。病気の経過をよく聞き、くまなく診察したうえで、必要な検査をして、的確な診断を行い、病状にあった治療法を行うことが、脳神経内科の役割だと認識しています。

急性期の脳疾患に対する速やかな初期対応

南風病院脳神経内科では、急性期脳血管障害に対する血栓溶解療法(図1)や、意識障害・てんかん発作(図2)、脳炎(図3)に対する急性期医療にも積極的に取り組み、実績を上げています。脳疾患の場合、初期に精度の高い診断をすることが、予後を左右することが多いため、当院ではCT、MRI、脳波、髄液検査などを速やかに行える体制を作り対応しています。

図1 急性期脳血管障害に対する血栓溶解療法(t-PA)

図2 全般性てんかんの脳波

図3 単純ヘルペス脳炎のMRI

見逃されやすいパーキンソン病を診断

脳神経内科のもう一つの役割は、パーキンソン病などの神経変性疾患への対応です。特に、パーキンソン病は、高齢化に伴い急速に増加しており、当科にも300名近くの患者さんが通院しています。
パーキンソン病は、血液検査やMRI検査では診断がつかないため、脳神経内科以外の病院や診療科を受診しても、しばしば見逃されることの多い病気です。

南風病院脳神経内科では、丁寧な病歴聴取・神経学的診察を基に、多くの患者を発見しています。パーキンソン病は薬がよく効く疾患ですので、治療を開始することで、健康であった頃の生活を取り戻すことが出来た、早く受診すればよかった、などのお言葉をいただくこともしばしばあります。

進行性パーキンソン病の改善に向けた新しい治療法と米国開発のリハビリプログラムを導入

当科では、MRIやDAT-scan (図4)などの画像診断も行っており、パーキンソン病関連疾患と呼ばれる神経難病の診断、治療にも取り組んでいます。

2017年6月からは、進行期パーキンソン病に対する新しい治療であるDuodopa療法も開始し、新薬の治験にも取り組んでいます。2017年秋からは、パーキンソン病に対してアメリカで開発されたリハビリプログラム(リー・シルバーマン法)を導入し、体の動きやしゃべり方のリハビリも始める予定です。

パーキンソン病の方とは、長期のお付き合いになります。当院では各専門内科(循環器・呼吸器・腎臓・消化器・糖尿病・ペインクリニック)、整形外科などとも連携して、長期に安心して受診していただけるように努めております。

図4 DAT-scanによるSPECT画像

手足のしびれ、歩きにくい、筋力低下などの症状に対する外科的治療は脊椎・関節センターの医師と連携

脊髄、末梢神経、筋肉の病気も、脳神経内科の領域です。これらの病気では、足がしびれる、歩きにくい、手足の力が弱くなったなどの症状を訴えます。当院ではMRIや電気生理検査などで、的確な診断が可能です。整形外科的手術が必要な方は、当院の脊椎・関節センターの医師と連携し対応します。緊急治療が必要な脊髄炎、ギランバレー症候群などに対しては、ステロイド療法、免疫グロブリン静注療法などの経験も豊富です。

南風病院脳神経内科は、質の高い脳神経内科医療を提供することを目標にして努力を続けています。

ドクターリスト

部長 梅原 藤雄

梅原 藤雄
Fujio Umehara

専門分野:脳神経内科

所属学会 日本内科学会
日本神経学会
日本脳卒中学会
日本神経免疫学会
認定医・専門医 日本医師会認定産業医

部長
岡留 格
Tadashi Okadome

専門分野:脳神経内科

所属学会  
認定医・専門医  

外来診察担当表

外来診察担当表は下記よりダウンロードしご確認下さい。
外来診察担当表のダウンロードはこちら[PDF]

治療実績(外部サイト)

「疾患別 治療実績」(→「Caloo」病気別治療実績

入院患者の疾患別構成比率(2016年)

入院患者の疾患別構成比率

人数=130

研究業績

研究業績はこちら

更新日

2017年7月5日

公益社団法人鹿児島共済会 南風病院