院長挨拶

院長 末永 豊邦

 令和5年4月3日に入職式を執り行いました。今年度の新入職者は48名で、14名入職した医師のうち、5名が卒後初期臨床研修医です。彼らは2年間の当院および関連病院での研修を終えて、更に専門医取得を目指して旅立つことになりますが、社会に必要とされる立派な医師に成長することを願っています。また医師以外の新入職職員も、それぞれの職場における新しい戦力の人材として病院の活性化に貢献してくれることを期待しています。

 さて、新型コロナウイルス感染症は減少してきており、収束傾向となっています。令和5年5月8日からは感染症法上の位置づけの変更により、2類から5類感染症になり通常の感染症として診療することになりますが、院内感染対策は当分の間継続する予定です。病院として、コロナ禍以前の診療体制に戻りますが、健全経営を維持するためには、地域から紹介・救急要請のある外来・入院患者をより多く対応し受入れていくことを、病院全職員に求められています。24時間診療体制で、急患(救急車搬送、医療機関からの紹介)に各診療科on callで対応いたしますので、ご紹介よろしくお願いいたします。
 ところで、がん診療体制の充実は当院の大きな課題の1つです。2009年3月から当院は鹿児島県がん診療指定病院に指定され、地域への専門的ながん医療の提供、相談支援や情報提供などの役割を担っています。がん医療の向上に貢献すべく、毎年がん診療についての報告書を県に提出するとともに、国立がんセンターから依頼のあるがん登録・がん予後調査についても参加協力しております。
 今後は情報発信に力を入れ、連携医療機関の皆様方との連携をさらに密にして、地域医療支援病院としての役割を果たしたいと考えています。
 現在、病院本館は建築後50年近く経ており、建物の老朽化が進み建て替える時期に来ています。地域医療支援病院、臨床研修指定病院、がん診療指定病院、へき地医療拠点病院、救急告示医療機関等であることを念頭に、県民・地域住民が安全安心して医療を受けられるような病院を建設し、周囲には患者・職員の癒やしの場がある環境整備された施設を目指していきます。

2023年4月
院長 末永 豊邦

公益社団法人鹿児島共済会 南風病院